「動揺の中で静まって」　　　０１．１２．０２　　イザヤ７：１〜１７，マタイ１：２２〜２３

　神は私たちを確かなものとしたいと願っておられます。堅く支えて生かしたいと願っておられます。
この確かさは、滅びへと進まないということです。いつかは滅んでしまうものであれば、どんなに
確かに見えるものであっても、本物ではありません。

　神は、私たちが滅びに至らない確かさに生きることを願っておられます。
それは、天地がひっくり返ってもなお残る、永遠の救いに生きることと言っても良でしょう。
　神はその確かさを与えるために、行動を起こされました。それがクリスマスの出来事です。

　アハズ王は、動揺していました。国は危機に直面していました。敵の軍隊に囲まれているからです。
そんな中で、外国に援軍を頼むべきか悩んでいました。また、戦うために必要な水の確保のことで
頭がいっぱいです。そんなアハズにイザヤは神の言葉を告げます。滅びでない確かさに進むためには、
政治のかけひきや、戦いのための持ち物よりも、神を信じることであると。
　しかし、王アハズは、目の前にある現実の問題の解決に必要なのは、信仰でないと考え、信仰を
拒みます。
　イザヤは、そんなアハズ王を見限るようにして告げました。インマヌエルと呼ばれる男の子が誕生する
ことを予言します。アハズが王のままでは、国は確かにならないからです。

　アハズ王のように、信仰よりも自分の力による解決を好む私たちです。
そして、そんな心に支配されている私たちは、滅びへと進んでいる南ユダ王国のようです。
　だからこそ、神はアハズの代わりにインマヌエルと呼ばれる主イエスを送ってくださいました。
その方を真の王として迎えることで、私たちが滅びないようにするためです。
「あなたを正しく治め、あなたに滅びない確かさをもたらす真の王を与える。」
その真の王が、すでに与えられているのです。

　私たちの中にアハズ王がいます。それがうごめきます。
　しかし、それを押しのけ、その過ちを十字架でぬぐい去り、私たちの王になりきって
くださるのが主イエスキリストです。